ただいま出張中 


16.うるさいインド人

 

 

私の滞在するゲストハウスの別棟(私は4室の端の1室204号室に滞在している)に先週金曜日からインド人一行約6名が滞在し、3室を使っている。

これが、実にやかましい!

インド人ってどうしてあんなにおしゃべりでうるさくて傲慢なんだろう!?

 

 

彼らはカルカッタの衛生施設(トイレのタンクなど)の製作会社社長、貿易商、メカニック等で、ここモンガル県に彼らの製品を据え付け、操作説明をするために来たらしい。

ところが、彼らは金曜日に来て以来、何んにもしていない。日なが部屋のドアを開け放しておしゃべりをし、平日の昨日も今日も、ゲストハウスの庭でビールを飲み、出かける様子もない・・。

 

 

ゲストハウスの従業員に対する態度も傲慢そのもの・・・。

食事は夜9時に、と言われて用意すれば実際には11時にならないと食べない。

「10時に」と言われて、食卓にセットしたマネジャーが再三、「食事の用意ができましたよ」と呼んでも来ず、30分後に席についたら、「なんでこんな冷めた料理を出すんだ。温めなおしてこい」と言う。マネジャーは「拒否した」と言っていた。

 

 

マネジャーの奥さんがまた、たいそうなご立腹。洗濯も、「いやです」と、きっぱり拒否したらしい。

このところマネージャー夫妻はもっぱらインド人のことで口論が絶えない。挙げ句には私たちが取りなす始末。

 

 

食事の際に聞こえてくる夫婦喧嘩の模様を「同時通訳」する私に、同僚は、

「なんでわかるの? ブータン語?」、と訊くが、

「いやぁ、この手の状況は普段から経験してますから雰囲気で全部わかりますよ」、と言ったら笑われた。

「あなたやってよ。私がなんでこんな思いしなきゃいけないの? あなたの仕事でしょ?」とか言っているのである。

昨日も、庭に散らかったビールの空き缶を見て、「あのビール誰が飲んだの?」と奥さんに訊くと、「あのインド人よ!」と吐き捨てるように言った。

 

 

今朝、出勤しようとしたら、マネジャー自らが、金たらいでインド人の紅白縦縞のポロシャツを洗濯していた・・・。お気の毒・・。

 

 

それにしても・・・・。とにかく、うるさい。

「なんでそんなに話すことがあるんだ?」と、本当に疑問。しかも人の部屋の前に椅子とテーブルを持ち出して話し続ける。噛みタバコはそこら中にはき出すし、ゴミは散らかし放題。いまは、存在そのものに腹が立つ。夜12時くらいにやっと部屋に入ったかと思ったら、今度は15分もしないうちに地鳴りのしそうな「大いびき」。

彼らは起きている間だけではなく、寝ていても音を発生し続けるのだ。まったくもってエネルギーの無駄使い。インドの車は絶対に国際競争力はないはず・・。

 

 

奥ゆかしい日本人の私としては、対抗・制裁措置としてテレビのボリュームを大きくしたり、朝方ベッド脇の隣の部屋との間の壁に尻をつけて「ぶ〜っ!」と豪快なオナラをして憂さを晴らそうとするのが関の山。しかも、そんな自分の無力さに虚しくなるばかり・・。

 

 

今朝聞くところによると、なんでも肝心のトイレ用タンクがカルカッタから届かないため、明日一旦帰国するらしい・・。おいおいおい・・・。勘弁してくれよ、インド人・・。また来るの?

本当は、今日、私自身がティンプーに出かける予定で、「うるさいインド人ともオサラバ」と思っていたのだが、なんと雨期に頻繁に発生する崖崩れのため、ティンプー方面の道路が通行止めになり、出発を延期することになった次第。おかげで最後の宴の盛り上がりに巻き込まれることとなった。現在午後11時。食事をとっている様子もない・・。はぁ・・、雨降らないかなぁ・・。

 

 

まぁ、明日の夜こそは静かな夜となることを期待している。

まさか、インド側の道も崖崩れでブロックされて彼らが戻ってきたりして・・・。

いかんいかん、現実になる。

できるなら、彼らが出発した後、崖を崩して二度と来られないようにしてやりたいのだが・・。

2002年7月2日

 
   

 

 

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