5.久々のマンディ、早起きは三文の徳
朝6時に起床。
ホテルの部屋には窓はなく、朝になっても真っ暗なままだ。
久々にマンディをした。
柄杓で水をすくい、最初は足下にかける。
「冷たっ!」
北海道弁でいうと、「しゃっこい!」、となる。
(どうでもいいか・・・)
マンディを済ませてフラッと散歩に出かけた。
アマガラパティの街は、海岸に裏山が迫った狭い土地に沿うように細長い。
その中央をメインストリートでもある州道が走っている。
ホテルは州道に面していて、そこから海岸までは300m位の距離がある。
海岸に行き着いて右に曲がると両側に住宅が並ぶ。
各家庭には井戸がありバケツがおいてある。なかにはポンプを据え付けている家もある。
ややしばらく行くと公設市場に行き当たる。
アマラガパティは漁村であり、本来なら市場は魚で溢れているはずであるが、雨季の今は海が荒れていてほとんどの漁師が休んでいるために魚はあまりない。
ただ、一本釣りのカツオやアジなどが、地元のご婦人によって売られている。
市場を後にしてメインストリートを通ってホテルまで戻った。
ホテルのすぐそばには食堂があり、そこでお粥を注文した。
たまたまそこにカウンターパートがいて朝食をとっていたので、お粥を待つあいだ世間話をしていた。
そのカウンターパートのエディ氏は、「北海道限定アイドル」の大泉洋にそっくりである。
「世界に3人はそっくりさんがいる」、と聞くが、このエディさんと大泉洋の「似具合」はハンパではない。
「全く同じ」なのだ。
彼の写真を撮って、大泉洋の番組「水曜どうでしょう」か「おにぎりあたためますか?」に送ってあげようと思う。
昼食もこの食堂で済ませた。
食べたのは「ナシ・チャプチャイ」。ごはん(ナシ)と野菜炒めみたいなもの。「炒め」といってもとろみのあるスープを絡めているのでどちらかというとスープに近い。
味はまあまあだ。値段は10000ルピア(120円)と安い。
今日はめずらしく7時半まで仕事をした。
インドネシアでカウンタパートと7時まで会議をするのはほとんどないことだ。
仕事場からホテルに一旦立ち寄り、お腹を壊して午後から休んでいた団員の様子を見てから「ラブハン(港)」という、海際のオープンレストランに行った。アマガラパティの街からは20キロくらい離れているだろうか・・。真っ暗で何も見えなかったが、海際に建てられた東屋のテーブル席では波の音が心地よく聞こえた。レストランの敷地内にはど派手な化粧とピチピチの服を着た若い女性が数人いる。どうもここで客待ちをしているらしい。レストランの脇には小屋がいくつかあって、そこで事に及ぶらしい。
我々しかいないこんな寂れたレストランの片隅で、「商売」は成り立つのだろうか・・。
せめてカラオケ屋でもあればこんな仕事をせずに済んだものを・・。
ま、港にはよく見られる光景かも知れないが・・。
漁がないため冷凍物のハタしかなかったが、小1時間待ってやっと出てきた焼き魚は、椰子ガラ独特の石油っぽい匂いがついていたが、美味しかった。
10時にホテルに着き、そのままベッドにめり込むように寝てしまった。
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