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Since April 17th, 2000 / Last Update March 14th, 2003
7.温泉に行ってきました
昨日、現場踏査の帰りに温泉に行ってきた。 プノンペンから車で約2時間半、コンポンスプー州オーラルの先にある天然温泉は、道路工事を行った日本の建設会社が囲い塀などの周辺整備をしたものの今は荒れ放題で、荒れ地に隣接する100m2ほどの源泉に木製の回廊を渡しているだけで湯船もなく、湯に浸かることはできないような代物だった。
しかし、それは行ってみてから気づいたことで、私も同行のI橋さんもタオルや石けんをもって勇んで出かけた。肝心の現場踏査は、それはそれは悲惨な現場で(そうでもないか・・)、戻ったときは上から下まで汗でびしょぬれ状態。温泉に入る気力もない感じだったが、一応寄ってみた。
「ここだよ」、とカウンターパートのサモン君に言われて、 「どこどこ?」、と歩いていくと、荒れ地の中に忽然と現れた「池」。木の回廊があるものの、ほかには柵も囲いもなく、「これが温泉かぁ・・」、と多少がっくり。しかも水深は深いところでも30センチくらいと浅く、寝そべらないと入れないような状態。
それでも、「ツーン」と硫黄っぽい温泉臭がして湯気が立ちこめ、底からは地獄谷のように湯が吹き上げるのが見えて、ま、温泉気分。
ところが、「どれどれ」、と手を入れてみると・・・、これが熱いこと。60度くらいはありそうな感じ。「とてもこれは入られないなぁ・・」と思っていると、
「あちちちちっ」、とI橋さんの叫ぶ声。びっくりして振り替えると、足を湯に入れたI橋さんが熱さのあまり跳び上がっていた。笑う運転手とサモン君。
おそらく雨期ならば雨で希釈されて湯加減の調節も可能なのだろうが、乾期は水源もなく熱くても調整ができない。
仕方なく、回廊に座ってタオルを浸し、少し絞って顔を拭いてみると、これが〜、最高! 温泉の香りがして、しかも汗にまみれた顔や首筋もスッキリ。 「いや〜〜、最高! 温泉温泉、疲れが取れる・・」
I橋さんは上半身裸になり、タオルで身体を拭き始めた。自分もそうしたかったけれど、着替えもなく、また汗でびしょぬれの服を着るのもいやなのであきらめた。
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これが温泉。平らな荒れ地に突然現れる。穴を掘って石でも張れば湯船にもなりそうだけど、このままじゃぁ入れないなぁ・・。 サモン君と運転手氏には、「温泉玉子を作って売れば儲かる」、と提案したのだが、鼻で笑われておしまい。この温泉ははるか以前から湧いていたそうで、この脇の道路を建設した日本の建設会社が多少の周辺整備をしたらしいが、囲いや木塀などは持ち去られてしまったらしい。脱衣場なんかも全くないので、ここで入浴する人は地元の人(川での水浴びと同じ)と、物好きな日本人くらいかな・・。 | |
座り込んで湯加減をみるI橋さんと、冷ややかな視線を送る運転手とサモン君。このあと、I橋さんは上半身裸になって身体を吹き始める。それにしても、確かにいいお湯なんだよなぁ・・。勿体ない。きちんと整備すれば客も呼べるんだけど・・。やっぱり日本人がやらなきゃだめかな。
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温泉への入り口には、前述の建設業者が寄贈した、かわいらしい仏像が置かれていた。なんとも愛嬌のある顔で、思わず賽銭を置いた。
温泉脇の道沿いには、「湯治客(?)」目当ての商店などが数軒あって、わけのわからない健康酒などが売っていた。3gの焼酎瓶のような器に入れられた「真っ黒」な酒は、なにやら、ヘビ、ヤモリ、ゲジゲジ、木の根っこやらをつけ込んだもので、1日3回飲むと元気になるという、カンボジア版養命酒みたいなものか・・。
ここでもまたI橋さん。一本10ドルの健康酒を9ドルにまけさせて、「おみやげに」、と購入。 いったい、誰が飲まされるんだろう・・・。それに、どうやって持って帰るんだろう・・。 サモン君が試飲しているのを臭いだけかがせてもらったけど、とても飲む気にはなれなかった。
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温泉入り口にある仏像。非常にかわいらしい。特に左側の小仏像(?)には、太い眉毛とひげが描かれていて、どちらかというとお地蔵さんのような感じだった。こちらに向かって歩いてくるのはI橋さん。湯上がりで「さっぱり」した様子。 | |
I橋さんが買った健康酒を包む女性(右側)。奥で別の女性と記念撮影。I橋さんが撮ってくれました。
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2003年11月23日
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