4．小心者

先日、会社のトイレで小用を足したときのこと。

トイレに入ったときには個室が３つともふさがっていて、小用の方は自分ひとり。

オナラをしようと思ったのだが、「後ろの個室に３人いる」、と思うと出しにくい。

そこで尻を思いっきり「閉めて」、控えめに出そうとしたところ、フルートを吹く時の唇のように狭まったところから、思いもかけずヒジョーに甲高いオナラが、「プ〜〜〜〜〜」っとでた。

それはそれは見事で、すばらしい音量だった。

「外に聞こえてたらどうしよう・・」

個室の3人のことなど、とりあえずはどうでもよかった。見えないんだから・・。

ところが・・・、手を洗っていたら人が入ってきた。同じ部の人だった。

「おはようございます」、と彼は私に声をかけた。

私は返事をせずに会釈で応えた。

声を出したら、個室の３人に「オナラの出所」が知れてしまうからだ。

2005年12月20日