22.「 夢の菜園」(その11)〜野菜泥棒出現?」
本当にすぐそばにある菜園なのに、ここ数日足を運ばなかった。 そうしたら、いや〜、すごい。雨季が完全に明けて、実日照時間が長くなり、気温もぐっと下がり、野菜の成長がめざましい。トマトもなすも、ヘチマも・・。実が毎日「ポコポコ」音をたてて成っています。
きょうの昼過ぎ、土質担当のYさんが圃場から戻ってくるなり、 「だれか、ワシの熟したトマト食った・・」と憮然として言った。 私が、「それはカウンターパートが収穫して冷蔵庫に入れてあるんでしょう・・」、と言うと・・、 「ないもん・・」とのこと。
「だれだぁ?、あれだけ赤くなるまで獲るな、って言っておいたのに〜」、と私が言うと、みな、目配せするように、現場に出かけていた「ドリアン好きの水文担当Mさん(Mさんは、毎日昼飯の前にラーメンに入れるネギを収穫し、夕食前には三尺豆やオクラを収穫している・・)」を疑った。
「はは〜ん。Mさんだなぁ・・・」 「いや、さすがにMさんでも、食べたら『うまかった!』って言うよ・・」、などと話していたら、Mさんが帰ってきた。手にはどこで買ってきたのか真っ赤なリンゴを持っている。
アーミーナイフでリンゴの皮をシャカシャカとむき終わったMさんに、私が、 「Mさん、Yさんがね、圃場でしっかり見守っていた『赤いトマト』がなくなった、っておっしゃっているんですけど、知ってますかねぇ・・・」、と訊くと、リンゴの皮をゴミ箱に捨てようとしていたMさんは、剥いたばかりで一口かじっただけのリンゴを「ポロリ」と床に落とし、それを拾いながら、「ははははは」、と大笑いで外に出ていった・・・。
戻ってきたMさんに、「食ったんですか?、Mさん・・」と問いつめると、「(ウンウン)」と頷きながら、涙笑いをこらえながら洗ったリンゴをむさぼっていた・・。
まったく・・・。
お願いだから、私の垢こすり用のヘチマは食べないで欲しい。
2001年11月20日
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50センチもある、垢こすり用ヘチマ。
毎日毎日、「あれは獲るな、俺の垢こすりなんだからね・・」、と関係者に声をかけている。垢こすりにするためには、このままの状態で乾燥させなければいけない。 |
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池で水を汲むオッチャン。 本当に彼はよく働く。今は1日1.5ドルの給料を払っている。それでも、土木作業員の1.5倍の賃金だ。 毎日、何10往復、こうやって水を汲んでは野菜にかけている。 |
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ナスも立派になってきた。
明日か明後日には、「たまり漬け」にしてあげるからね、待っているんだよ。 |
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オッチャンが水を与えたトマト。 1メートル幅の高畝に2条のトマトをを植え、その中央の溝にじょうろの水を流し込む。水はトマトの条植えの間から根群域に無駄なく浸透し、利用される。これだけで灌漑効率はさらにアップ。いったい、だれが教えたの? 点滴灌漑もある。ポンプも使える。でも、こういう灌漑方法が原点。たしかにキツイけどね。 |