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20.「 夢の菜園」(その9)〜タケオのカウ・ボーイズ!

 

 

昨夕、圃場でカウンターパートと作物のチェックをしていたら、「カラン、コロン、パカパカ・・・」と音が聞こえ振り向いた。すると、事務所のコンパウンドの入り口から、颯爽と2人のカウ・ボーイズが入ってきた。2頭立ての「馬車」ならぬ「牛車」をそれぞれ御して・・・。

 

夕陽に照らされて、「クロマー」と呼ばれる布を頭にきりりと巻き、格好いいのである・・。思わず後ずさりしてしまったりして・・。彼らは我々の方に一目散に駆け寄り、圃場の入り口に牛車を止めた・・・。「なな、なんなんだろう!?」と目を白黒させていると、撤去した井戸の残骸に「ちょこん」と腰を下ろしたカウンターパートが、「肥料よ、肥料。肥料を買ったのよ・・」、という。

 

非常に荒っぽそうなカウ・ボーイズの牛車におそるおそる近寄ってみると・・・、「くっ、さ〜!」、荷台にはてんこ盛りの堆肥(要は、牛のンコと土をまぜたもの・・・)。なんでも、鶏糞を買おうとしたのだが、かっぱえびせんの空き缶にあった「野菜売上金」では足りなかったのだそうだ・・・。でも、まあ、これでまた、畑ができる! 今週はトウモロコシを収穫する予定・・。楽しみだ。

 

颯爽と現れた「タケオのカウ・ボーイ」荷台にはいっぱいの堆肥を積んでいる。積み込みも大変だったのだろう。シャツは汗びっしょり。頭に「はちまき」のように巻いた「クロマー」が凛々しい。後ろが展示圃場の灌漑水源でもある池。 圃場の管理を一手に仕切っているカウンターパート。彼女は農業省タケオ支所の上級農業普及員。英語が得意じゃないし、無口なのだが芯は強い。自分の目にかなわない作物は我々の枝豆でも引っこ抜く。でも、僕はずいぶん彼女を尊敬している。

2001年11月4日

 

 

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